樋口 恵利
梅野木ホームとの出会い

私は介護専門学校卒業後、3年半東京にある特別養護老人ホームで介護福祉士として働いていました。就職する前からサンフランシスコへ“留学”したいという目標を持っていました。介護の経験もある為語学留学中に何かアメリカで活かせないか、日本の介護だけではなくアメリカの介護も見てみたいと思い、自身のパソコンの前に向かい「サンフランシスコ 老人ホーム ボランティア 募集」とワードを並べ検索したことが、梅野木ホームと出会えたきっかけになりました。インターネットに載せてあった“問い合わせ”に緊張しながらも連絡をしたらすぐに上司の方より返事を頂き、スカイプで話して下さる事になりました。スカイプでは、研修についてなど私の質問に対しても親身になって話を聞いて答えて下さり、とても安心することができました。実際に自身の目で梅野木ホームを見たいという思いを伝えると快く「いいですよ」と返事を頂く事ができ、有給を取り4日間研修に参加するできました。行く前はどんな施設なのだろう、どのような利用者さんがいるのだろう、私の英語力で大丈夫かなど緊張しながら梅野木ホームへ向かいました。実際に行ってみるとてもアットホームで明るい雰囲気のお二人の上司、ご利用者様、スタッフの皆さま、研修中の先輩方が笑顔で迎い入れて下さり緊張が和らいだのを今でも覚えています。4日間の研修期間では、日勤夜勤の業務を体験させて頂きとても貴重な4日間となり、ここの施設で研修をしたいと自身の思いを固めることが出来ました。

安心し生活できる環境

当時24歳の私は実家暮らしで一人で暮らした事も仲間と共同で暮らした経験もありませんでした。アメリカという日本とは全く異なる文化、生活、言語私自身生活出来るのかという不安の中研修が始まりました。仕事以外でも私生活の不安、体調面などいつも気にかけて下さり安心し日々生活することが出来ました。私のことを支えて下さったお二人の上司、スタッフの皆さま、研修仲間に出会えたことに感謝しております。

イベントを通してやりがいを感じることができた

梅野木ホームでは、アメリカ日本の行事イベントがあり、研修仲間が一団となり話し合いをし企画、準備、実践をしていきました。日本の施設で働いている時もイベント委員として携わる機会が多くありましたが、季節のイベントはマニュアル通り毎年同じ内容で進めるという決まりがあり入居されている方も退屈してるような印象が強く見られなした。しかし梅野木ホームのお二人の上司は“自分たちのやりたいイベントを実践していい”と応援し背中を押して下さいました。慣れていない私は正直戸惑うこともありましたがそんな時はお二人の上司、研修仲間からアドバイスを頂きイベントに携わる事が出来ました。1番嬉しい瞬間は、ご入居者様が笑顔でイベントに参加してくださり「楽しかった」と話して下さる時がやりがいを感じることが出来ました。やりがいを感じることが出来るのは梅野木ホームの魅力だと思います。

私生活も充実

研修が休みの日には、私の好きなBerkeleyへ行き町を歩いたりUC Berkeley大学の図書館で勉強をしリフレッシュしていました。学校帰りには語学学校の友達とクラスの先生と学校近くの教会でヨガをするのが私の楽しみでした。語学学校も色々な国からきた学生が居て日本では出会えない仲間と出会うことができとても貴重で充実した日々でした。

研修を通して学んだ事

アメリカにある日系の老人ホームで研修をすることができ私自身とても貴重な1年間でした。1年間の研修の中で沢山のことを学ばせて頂きました。入居者様と関わらせて頂く中で、日系人について話して下さる機会が多くありました。日本の老人ホームでは戦時中の経験について話をして下さる機会も多くありましたが、日系人の方と関わったことも話を聞く事もありませんでした。梅野木ホームにいる方の中には小さい頃のつらい経験、自身の思いなどを話して下さり色々なことを学ぶことができました。その時の時代や歴史を知ろうと思い、サンフランシスコやBerkeleyの図書館へ行き日系の歴史について学ぶこともありました。梅野木ホームでの経験は私にとって財産です。またサンフランシスコに行った際は皆さんに会いに行きたいと思います。